「何かに対して素早く反応する力」のことを、俗に「瞬発力」といいます。
素早い反応はあらゆるスポーツにおいて有用で、フットゴルフにおいても例外ではありません。
そこでここでは、瞬発力を鍛えるトレーニングについてまとめていきましょう。
そもそも瞬発力とは?フットゴルフとはどう関係してる?
瞬発力のあるなしというと、前述したように、「何かに対して素早く反応する力」と取っている方も多いと思います。
確かに、それも瞬発力の一面です。
しかし、瞬発力が関連するのはそれだけではありません。
瞬発力とは、「一瞬の内にトップレベルまで筋肉を全力まで持っていける力」のことをいいます。
文字通り、「瞬」間的に「発」揮できる「力」が、瞬発力だといえるでしょう。
そのため、瞬発力のある人とは、短い間の動作が得意な人のことをいいます。
つまり、瞬発力が必要なスポーツとは、一瞬の動作が重要になるスポーツです。
例えば徒競走では合図の音を聞いてから、一瞬で全力を出せる人が有利ですし、格闘技は相手の攻撃に対して瞬時に打たれる場所の筋肉を引き締めることでダメージを和らげられます。
他にもコンマの差がアウトとセーフを隔てる野球、一瞬に全力を託す相撲など、瞬発力が必要なスポーツはたくさんあります。
では、フットゴルフはどうでしょうか。
フットゴルフは全力で筋肉を使うということとは無縁に感じるかもしれません。
しかし、フットゴルフもまた、スコアをたたき出すためには瞬発力が重要です。
その理由は、フットゴルフのキックにあります。
フットゴルフでは、踏み込む、体重を乗せる、ボールにインパクトするという、キックの動作ひとつひとつが重要です。
その際、太ももの筋肉を全開で引き出すことができれば、力強いインパクトが可能になり、遠くまでボールを飛ばせます。
足の振り子運動を早くするのも、インパクトの瞬間を力強くするのも、踏み込みの際に体重を思い切り乗せるのも、瞬発力が関わっているのです。
むしろ、フットゴルフは実際に運動をする時間が他のスポーツと比べると極端に短く、非運動時と運動時のスイッチを何度も切り替えなければいけないため、他のスポーツよりも一瞬で筋肉をトップスピードに持っていく瞬発力は重要だといえるでしょう。
では、瞬発力を鍛えるためにはどうすればいいのでしょうか。
以下では、瞬発力を鍛えるトレーニングをまとめていきましょう。
瞬発力を鍛えるためのトレーニング法一覧!
瞬発力を鍛えるためには、「速筋」という筋肉を鍛える必要があります。
ただ、速筋は特定の部位を示している言葉ではありません。
速筋とは筋肉の種類のことをいい、素早く力を出せる部位のことをいいます。
ちなみに遅筋というものも存在し、こちらは持久力を司っている筋肉です。
ほとんど筋肉に遅筋と速筋が存在しており、それぞれが状況にあわせて活躍しています。
ただし、部位によって速筋の割合が高かったり、逆に低かったりします。
つまり、キックに関わる部位の中で速筋の割合が高い部位を選んで鍛えていけば、瞬間的に大きな力を出せるのです。
具体的に、速筋の割合が高いキックに関わる部位が、「太腿直筋」という部位です。
太腿直筋は文字通り太腿にある筋肉のことで、太ももの前部のことを示しています。
ここの筋肉は走るとき、足を振り上げるとき、足を上に引っ張る時などに活躍する筋肉で、フットゴルフ以外にも活躍します。
ちなみに速筋の割合は65%と高く、ここを鍛えればより素早く反応し、より素早く全力を出せるようになるでしょう。
では、この部位を鍛えるトレーニングにはどのようなものがあるでしょうか。
具体的なトレーニングはたくさんありますが、特におすすめなのが以下の4つです。
家の中でできるトレーニングを2つと、家の外で出来るトレーニングを2つ、それぞれ紹介します。
- スクワット
- アンクルホイップ
- バウンディング
- ラダー
それぞれについて、適切なやり方を解説していきましょう。
1.スクワット
スクワットとは、筋トレの中でも最も広く行われているエクササイズです。
「エクササイズの王様」という別名もあるほどで、筋トレをしたことがある人は大なり小なりスクワットを行っています。
やり方は以下の通りです。
- 足を肩幅に広げ、つま先をハの字にする
- 息を深く吸いながらゆっくりと腰を下げる
- 地面と太ももが平行になるまで下げたら、その状態で少し静止する
- 下げたときと同じスピードで腰を上げる
- これを繰り返す
適切な回数は、大体20回前後1セットで3セット程度です。
かなり強度の高い運動なので、あまり無理をせずにやりましょう。
なお、やるときは背中を丸めたり、膝がつま先より前に出ないように気を付けて下さい。
背中を丸めるたり膝が前に出すぎたりすると、運動の強度が下がって筋肉が鍛えられないので、注意しましょう。
2.アンクルホイップ
アンクルホイップとは、簡単にいえば「エア縄跳び」をする運動です。
太腿直筋ではなくふくらはぎを鍛える運動ですが、ここも瞬発力を鍛えるために効果的な運動といえます。
具体的な方法は以下の通りです。
- 足を拳一つ分程度開いて立つ
- 両足のかかとを浮かせ、腕を縄跳びを持つように曲げる
- つま先で立ったままジャンプを続ける
- ふくらはぎのあたりに灼熱感を覚えるまで続ける
- 限界が近くなったら1分間休憩
- これを2セット繰り返す
ふくらはぎの筋肉を鍛えるために必要なのは、とにかく回数をこなすことです。
他の部位に比べて回数が必要になりますが、その分運動を終えたあとの快感もひとしおとなるでしょう。
3.バウンディング
バウンディングとは、短距離走においてよく使われるトレーニングです。
短距離走のトレーニングにおいては、「地面を使う」感覚を覚えるため、脚力を強化するための行われます。
やり方は簡単で、飛び跳ねるようにしながら膝を前に出し、全力で走るだけです。
このとき、足は90度に接地するように意識し、地面の力を使ってバウンドするようにしましょう。
4.ラダートレーニング
ラダートレーニングとは、ラダー(はしご)を使ったトレーニングのことをいいます。
梯子上のトレーニング機器を跨いだり、飛んだりしながら瞬発力を鍛えることが可能です。
一般的にサッカー選手やバスケット選手のトレーニングとして有名で、ラダーひとつあれば多種多様なトレーニングを実践可能です。
トレーニングの方法はそれこそ多種多様なので、全てを紹介することはできませんが、簡単なものをいくつか紹介します。
・開閉ジャンプ
ラダー1マスごとに足を開く、閉じる、開く、閉じるを繰り返すだけです。
これを出来る限り早くやります。
もちろん一往復だけではなく、何往復かしましょう。
・ジャンプカット
ジャンプカットとは、足を揃えてジャンプ、外に出る、ジャンプ、外に出るを繰り返す形のトレーニングです。
1マスずつ進んでいき、これを何度か繰り返しましょう。
太腿の横あたりに効きます。
・クイックラン
クイックランとは、ラダーを1マスずつ小走りで走っていくトレーニングのことです。
マス目に右足を入れる、同じマス目に左足を入れる、次のマス目に右足を入れる……といったような形を繰り返していきます。
クイックランの名前の通り、できる限り素早く足を動かしましょう。
瞬発力の鍵は太ももの力! しっかり鍛えましょう
瞬発力を鍛えるために必要なのは、太ももを鍛えることです。
太腿上部を鍛えることで、より素早く足を動かし、インパクトをより鋭くできます。
ぜひ太腿を鍛えて瞬発力を鋭くし、フットゴルフにも生かしていきましょう。