フットゴルフは、決して強度の高い運動ではありません。
むしろ、運動自体は楽な方に入るのですが、それでも実際に体を動かす前の準備運動は必須です。
なぜなら、フットゴルフでは特に股関節を大きく動かすからです。
そこでここでは、フットゴルフ前に行いたい股関節のストレッチについてまとめていきましょう。
運動前のストレッチ効果
ストレッチというと、運動前に行うものと運動後に行うものの2つを思い出す方がいると思います。
これらのストレッチは、そのどちらにも重要な意味があるものです。
運動前に行うストレッチは、これから行う強度の高い運動に備えたものです。
フットゴルフでいえば、股関節を強く振り回すので、脱臼や捻挫を防ぐためにストレッチを行います。
あらかじめ伸ばしたり、回したり、折ったりするという運動を行うことで、これからの運動に体を慣れさせておくのです。
また、適度に体温が上昇するストレッチを行うことで、体をベストな状態に保っておき、全力で筋肉を動かせるようになります。
一方、運動後に行うストレッチは、筋肉から疲労物質を排出されやすくするためのものです。
ゆっくりとしたストレッチをすることで筋肉の緊張をやわらげ、筋肉がこわばって断裂してしまうことを防げます。
このように、運動前のストレッチ=準備運動と運動後のストレッチ=整理運動はそれぞれ役割が違います。
どちらも大切な目的のために行うので、フットゴルフをはじめる前には必ずストレッチを行うようにしましょう。
股関節ストレッチの仕方!
フットゴルフ前の股関節ストレッチには2種類のものがあります。
ひとつは、股関節が動かせる領域を広くして、強いキック力を生み出せる状態にするものです。
もうひとつが、股関節を柔らかくして不意の転倒や怪我に備えるものです。
それぞれのストレッチについて、具体的な方法をまとめていきましょう。
ヒップフレクサーストレッチ-股関節の可動域を広くする
ヒップフレクサーストレッチとは、「腸腰筋」を伸ばすストレッチです。
ランナーの方がよく走り出す前に行うことからも、その効果のほどがわかるでしょう。
方法は非常に簡単で、少しのスペースさえあればどこでもできます。
具体的な方法は以下の通りです。
- 足を大きく前後に広げ、前の膝の角度が90度曲がるようにしゃがむ
- 上半身が真っすぐに直立していることを確認する
- その状態のまま、両手をあげて重心を前に移動させる
- ゆっくりと戻し、これを15回ほど繰り返す
- 逆側も同様に行う
もちろん、ゴルフ場でも短時間で行えます。
なお、体を動かしているときに腰が曲がったり、後ろ足の膝が地面から離れてしまうと効果がないので、移動するときは注意してください。
フットゴルフ前のストレッチにはもちろんのこと、普段のトレーニング前にも行えば、股関節を柔らかくできます。
へそ体操-股関節を柔らかくする
へそ体操とは、へその下部分を意識して行う体操です。
非常に短時間で行えるストレッチなので、会社の休み時間や、席を立ったときにも行えます。
具体的な方法は以下の通りです。
- 両足を肩幅くらいに開く
- おへその下に力をこめる
- おへそを前に出していく
- これ以上背中が曲がらないというところで10秒キープ
- これを10回ほど繰り返す
一見すると股関節に関係がないように見えますが、この動きは背中からお尻にかけての筋肉と股関節に効きます。
コツは、とにかくおへその下を意識することです。
おへその下のあたりにぐっと力をこめておくことで、より股関節に効くようになります。
時間もかなり短いので、ヒップフレクサーストレッチと一緒にやってみてください。
こんな効果も! 家で出来る普段のストレッチも紹介
股関節のストレッチは、前述したように運動前に行うことで高いパフォーマンスが期待できます。
しかし、股関節のストレッチがもたらす効果は、決してただの運動前のウォームアップだけに限りません。
股関節を伸ばすことによって、体の調子を整えることも可能です。
具体的に期待できる効果は以下の通りです。
- 姿勢の改善
- 内蔵の調子をよくする
- 腰の痛みの改善
第一に、姿勢がよくなっていきます。
股関節付近の筋肉は体を制御するのに大きな役割を果たしており、ここを正しく伸ばせるようになれば、それだけで最適な姿勢で過ごしやすくなるのです。
最適な姿勢を保つことができれば、それだけで立ち仕事が楽になります。
股関節周りのストレッチを行う第二の効果は、内蔵の調子を整えることです。
股関節付近にある筋肉は、足を動かすだけではなく内蔵を支える効果も持っています。
そのため、股関節を整えることはそれだけで内蔵の調子をよくすることに繋がります。
具体的に、便秘を改善したり、尿漏れがなくなったりすることもあるようです。
股関節のストレッチを行う第三の効果は、腰の痛みを快方させることです。
慢性的な腰痛の原因は色々なものが考えられますが、その内のひとつに、体幹のずれが考えられます。
股関節のストレッチは体幹のずれを改善する効果が期待できるので、ついでに腰痛の改善に繋がる可能性もあるのです。
このように、股関節のストレッチは準備運動だけに限らない、多様な効果をもたらします。
そこで以下では、普段家で定期的に出来る股関節のストレッチを紹介しましょう。
股関節回し-隙間時間に寝ながらできる方法
股関節回しとは、その名の通り股関節を回すストレッチです。
女性が「くびれ」を作るストレッチとしてテレビにも紹介されていました。
具体的な方法は以下の通りです。
- 仰向けに寝て、太ももと地面が垂直になるように足を持ち上げる
- 膝の姿勢を保ったまま、外向きに足を回転させる
- これを10回繰り返す
- 逆側の足も繰り返す
- 大体2セット程度繰り返す
コツは、骨盤が動かないように意識することです。
股関節の部分が閉じたり開いたりしていることを意識しながら行いましょう。
ツイストストレッチ-体をリラックスさせる
ツイストストレッチは、お風呂あがりなど、体をリラックスさせたいときにおすすめのストレッチです。
こちらのストレッチも寝ながら行えます。
寝る前などにするのがおすすめです。
方法は以下の通り。
- 仰向けに寝転がり、両手を真っすぐ広げる
- 両ひざを揃えた状態で立てる
- そのままの状態で膝を左に倒す
- 痛くなってきたらそこで20秒間固定する
- 元に戻し、逆側にも倒す
- 以上を1セットとし、2セット行いましょう。
ツイストストレッチをするときのコツは、「上半身を動かさない」ことです。
膝と一緒に上半身も動いてしまうと、ストレッチの効果がないので気を付けましょう。
ストレッチを行うときの注意点-「呼吸」に気を付けよう
ストレッチは、あくまでも筋肉の伸長が目的です。
限界まで息を止めて、激しい無呼吸運動にならないように気を付けましょう。
特に強度の高いストレッチを行うときは、どうしても「効いている」イメージが欲しいせいか、無呼吸ストレッチをしてしまいがちです。
しかし、それでは筋肉の緊張を和らげて伸ばすというストレッチ本来の役割が果たせないので、ストレッチをするときは深く息を吸って行いましょう。
そして、ストレッチは痛すぎないところで止めるのが理想です。
激しい痛みを伴うレベルまで筋肉を伸ばそうとすると、断裂・脱臼の可能性もあるので気を付けて下さい。
加えて、ストレッチは出来るだけ定期的に行いましょう。
適度なストレッチを定期的に行うことで、体の調子を整えるだけではなく、股関節を鍛えることにも繋がるからです。